コクトー君やるなぁ

実は地霊殿と一緒に竹箒の新刊「未来福音」も買ってたのですが、さきほどおおまかに読了しました。

何に驚いたって未来視の少女・瀬尾静音がどう見ても晶ちゃんな事もさることながら「両儀未那」、この子の存在ですよー!!

ここに至る話がすごーくすごーく気になるし、この先の未来にも興味があるのでミツルとマナの話を主軸に据えた続編を希望するぜ!!つかマナが可愛い。萌え。

マナの性格は式＋鮮花って感じで、幹也の成分はあまり感じられないんだけど（鮮花っぽさがそうと言えばそうなのかもしれないが）、この式には無い強気な部分は織の発露なんじゃないかという考察を見て何だか納得。天然な無邪気さと子悪魔っぽさは打算の鬼だった鮮花とは一線を画すような気がしないでもない。

マナの登場も驚いたけど、一番最後の"ある男"と"ある未来視"の話もすごく良かった。時系列としてはかなり初期になるけど、時の錯綜する空の境界という作品の最後に位置するにふさわしい幻想でした。


それにしても、十数年後には橙子さんの事務所は無くなってるんだなぁ…。式と幹也は大体わかったけど、他の人はどうしてるんだろう。橙子さんなんかは素性的に生死すら危ぶまれるけど、鮮花は…まぁ、性格的に考えてまだまだお兄ちゃんを諦めてはいないように思う。或いは彼女の根源すら塗り替えられるような運命的な出会いがあったりとか。…無いか。妹と娘に貞操を狙われる既婚の優男ってポジションはかなり美味しいから鮮花はそのままかな。藤乃は…彼女は死んでしまった方が幸せなのかもしれないと思えてしまう辺り何とも救われないキャラですね。普通に考えて卒業後に実家で幽閉とかそんな未来しか思いつかない。あぁ、でも式とか幹也との出会いがあったんだから、檻を掻い潜って一人で生活してるかなぁ。視力は失ったけど、ねじれと千里眼を持ってるから日常生活はあんま問題無いのかも。未来福音の漫画でも、狙った対象をねじってたような描写があったし。

やっぱりきのこはいいですよ。らっきょいいですよ。月姫のリメイクも期待ですよ。あの何とも言えないじめっとした暗さと閉塞感、無骨な割に至極読みづらい文体こそが、きのこ節の真骨頂だと思うし。